全国150社加盟 共通ポイントカード発行
ポイントカードで差別化を−。県内で「得タク(得するタクシー)サービス」に参加する
タクシー会社が増えている。カードは全国の加盟社共通で、利用時に提示すれば運賃の3
%が積み立てられ、1000ポイントで1000円の商品券が還元される仕組み。このシ
ステムの運営会社は、3年で県内のタクシーの3割、約1000台を「得タク」にして、
競争の厳しい業界での生き残りを支援する考えだ。(福本雅則)
運賃の3%積み立て 1,000ポイントで商品券1,000円
このサービスは、中小タクシー会社をサポートする「キャブステーション」(本社・東京都)
が、端末機器を提供する「モバイル・コマース・ソリューション」(同)と共同で運営。
事業は今年2月から本格的にスタートし、全国でこれまでに約150社が加盟している。
県内では4月に中部交通(大垣市)、5月に岐阜相互タクシー(岐阜市)、8月に新興交通
(高山市)が参加。9月からはヒダタクシー(下呂市)、関タクシー(関市)、美濃タクシー
(美濃市)の3社が加わり、現在6社の計約120台が走っている。
利用者の囲い込みに効果のあるポイントカードだが、中小の業者にとって悩みは初期投資。
「得タク」は端末を無償貸与することで加盟社の負担を減らした。この端末はクレジットカード
の決済も可能で、請求時に3%が割り引かれる。入会を希望する人は、加盟社タクシーを利用
した際に運転手からカードを受け取り、一緒に渡される申込書を郵送する。この利用時から
ポイントは加算され、1000ポイントたまるごとに全国共通の商品券1000円分が届く。
今回、旧下呂町内を走る20台に導入したヒダタクシーの奥田正巳副社長は「お客さんは
メリットに敏感。このサービスを支持につなげたい」と期待する。キャブステーションでは
「規制緩和の波の中で、サービスによる差別化は重要なポイント。将来的には非接触型ICカード
への対応など、より便利なITタクシーに進化させていきたい」と話している。
「得タクサービス」とは別に、日の丸自動車(岐阜市)も9月から、運営する日の丸タクシーで
独自にポイントカードを導入している。
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