中小タクシー会社、バス会社の支援事業の一環として、「観光タクシー・ハイヤー」の手配を始めたのは17年前のことだ。旅行会社の依存が多い事業だが、その需要は落ち込みが続いている。「いい商品だったら旅行会社は買う。しかし現状は、料金とサービスが完全にミスマッチしている」(キャブステーション・楠木崇延代表取締役)
2003年1月、キャブステーションの子会社としてアウトドアテクノロジー(アウテック)を設立。中型から大型まで、用途に応じたハイヤーを23台所有し、「観光ハイヤー」への参入を果たした。事業のテーマは何といっても「人材」だ。
「タクシードライバーのベテランや経験者を雇い、改めて教育することは難しい。なぜなら、アウテックが行なう事業は旅行業であり、添乗業務。従来の運送業だけのタクシー業とはまったくの別物だ」(同)。
キャブステーションのグループ会社として、2004年9月に「ウェルクル」を設立。「アウテックの商品を売っていく旅行会社」という位置付けだ。ウェルクルの次のコンセプトは、インターネットを販売ツールとして活用した「貸切専用ハイヤーで行く東京観光」。「東京観光ドットコム」という専用サイトを今年11月に立ち上げる予定だ。「東京は観るだけでなく食べる、イベントに参加するなどさまざまな観光要素を持っていて、いくらでも商品化できる」。
東京観光ドットコムでは、お客様の予算や希望などを予め聞いて、あとはプランナーに任せて「7時間で1人1万3千円」などの料金を設定する。さらに今後の展開については、「外国人客、とくに中国からのゲストをメインに受け入れる準備を進めたい」と語る。なかでもショッピング時の通訳サービスを組み合わせた商品は「今後売れるはず」と自信をのぞかせる。
プランナーに適した人物像について、楠木社長は「あらゆる一般的な知識を持ち合わせていることが基本になる」と語る。さまざまな業種の人たちが観光ハイヤーのゲストになりうる。「代議士や会計士がどんな仕事をしているのか―。教養があってはじめて、ゲストに興味を持ち、感情移入できるようになる」。
|  |